お二人との出会いはちょうど一年前。
女性のお名前と「ith」の
ブランド名がリンクする部分があり、
親近感を感じてくださったことがきっかけでしたね。
オーダーメイドにもご興味があるというお二人は
アトリエでの時間をとても楽しんでくださりました。
イメージを形に
男性のイメージは
〈ゴツゴツとしたかっこよさ〉
〈ダイヤモンド〉でしたね。
女性は最初の時点では
具体的なイメージをお持ちではありませんでしたが、
ダイヤモンドを1pc留めたいという
ご希望を教えてくださりました。
お揃い感を大切に選ばれたベースの指輪
かっこいいデザインがお好きな男性が選ばれたのは
指輪の面と裏で表情が変わる《アレグロ》でした。
シャープなラインと二面性が
あるところを気に入ってくださりましたね。
元々は二色のコンビカラーがお好きだった女性。
最終的にはお揃い感を大切に、
男性とご一緒に《アレグロ》をベースにして
それぞれ好きなアレンジを施すことにしました。
《アレグロ》のかっこよさに、ラウンドではなく
四角いプリンセスカットの
ダイヤを留めたのもこだわりでしたね。
男性は指輪の幅を太くし、
幅いっぱいの大きいダイヤをお留めしました。
これもお二人ならではのお揃いのポイントです。
それぞれの個性も大切に
裏側のデザインはそれぞれ
お好みのデザインにしていきました。
男性は表のマット加工と
ダイヤをより引き立たせくれる
シンプルな鏡面加工に。
キラキラしている装飾がお好みだった女性。
和彫りの《アニス》と縁に細かい《ミル打ち》を施し、
手元を見る度に気分高まる華やかなデザインになりました。
アニスの彫りに合わせて表のダイヤの向きを
ひし形にしたのもポイントです。
試作リングを経てのご納品
《アレグロ》をベースに、
プリンセスカットのダイヤを留める
アレンジは初めてのオーダーでした。
ただ本番の制作の前に試作リングを
お仕立てすることで安心して
制作を進めることができました。
通常よりもお時間をたくさんかけて
制作したからこそ、完成した指輪を
指に通した時の感動もひとしお。
繊細な職人技が光る指輪の
仕上がりをとても喜んでくださりましたね。
お二人との出会いから1年、ご納品から半年が経ちました。
こだわりがたくさん詰まった《アレグロ》も
すっかりお二人の手に馴染んだ頃でしょうか。
お二人の末永い幸せをアトリエより願っています。
つくり手 長利