お二人はお住まいが遠距離だったため、三者間を繋いだオンライン相談を行いました。
初めは、こだわりたい、という思いを具体的な形にすることが難しかったお二人。
オンラインでの相談と、サンプルリングをお貸出してのご試着を通して、お二人のこだわりを探していきました。
お二人にとっての結婚指輪を探して
ご相談のなかで、シンプルで婚約指輪が引き立つようなデザインが好みであることがわかってきました。
また、永く身につけることを考えて、着け心地が良いこともポイントでしたね。
その中で《ダ・カーポ》は、着け心地と肌触りをとても気に入ってくださいました。
《ダ・カーポ》は「はじまりから、はじまりに戻る」という音楽用語です。
“結婚する時の初心をいつも忘れないように” という意味を指輪に込めてお仕立てしています。
そんな意味合いも、お二人は好きになってくださいました。
男性の指輪は、装飾を入れずシンプルに。
女性の指輪には、星の飾り彫り留めでダイヤモンドを1ピースお留めしました。
輝く星が、さりげないワンポイントになっています。
重ね着けにこだわった婚約指輪
婚約指輪は結婚指輪とぴったり重ね着けができることが重要なポイントでした。
また、中心のダイヤモンドも引き立つように、シンプルなデザインを探されていましたね。
ご相談の中でいくつか候補を挙げ、ご試着していただきました。
その中でお選びいただいたのは《クオレ》でした。
イタリア語で“心”、“心臓”という意味があります。
中心のダイヤモンドに向かって絞られた形のリングが、ダイヤモンドを引き立たせています。
側面から見ると、ダイヤモンドをセッティングしている石座がコロンとしたハートの形になっており、側面からもデザインを楽しめる遊び心あるデザインです。
石のセッティングも高さを抑えた作りになっているので、普段使いがしやすいところもお選びになった理由の一つでしたね。
男性は、「女性が主役だから」と優しく見守ってくださいました。
一緒に指輪を選んでいるお二人を見て、心があたたかくなったのを覚えています。
指輪の内側に刻む、お二人にしか分からないこだわり
ご試着を通して、たくさんのこだわりを発見することができました。
「指輪の表面はシンプルに、内側に凝ったアレンジを入れたい!」とご希望をいただき、指輪の内側にオリジナルのバラのイラストを入れました。
ithでは刻印でもお二人らしさを表現していただけます。
何を入れるかは、十人十色。
お二人の想い出のモチーフを指輪の内側に刻んで、お二人にしかわからない秘密の印になります。
実はルビーとサファイアは元は同じ、「コランダム」という鉱物です。
その中で赤色をルビー、その他の色をサファイアと言います。
違うお色味でも、二つは同じ。
これから永い時間を共に歩んでいくお二人にぴったりの宝石だと思います。
お二人で沢山相談したからこそ、こだわりを見つけながら、それを叶えるデザインに辿り着くことができました。
ご納品の際には、お二人からあたたかいメッセージをいただき、私もとても幸せな気持ちになりました。
これからも、指輪と共に素敵な想い出を沢山作ってくださいね。
末永くお幸せに!
つくり手 小野寺