音楽に親しんでいるお二人。
音楽用語由来の名前のついたithの指輪たちが、
お二人とithとを結んでくれました。
じっくりとお互いのお手元を見て
ご相談されながら指輪を選ばれる
お二人の朗らかなお姿を覚えています。
それぞれのお好みを大切に
たくさん指輪を着け比べるうちに、
少しずつ好きなデザインが見つかりましたね。
男性はシンプルなストレート形状の指輪がお好き。
お手元に合わせて幅を太くしたいご希望がありました。
女性はご自身のお手元との相性を大切に、
真ん中がぽってり膨らんだ形状の、
《モデラート》を気に入ってくださいました。
元々マットな指輪をお探しでしたお二人は、
指輪の形状はお互い好きなものを選ぶことに。
お色味やテクスチャで結婚指輪らしく、
お揃い感を出すことにしました。
お二人で寄り添って見つけた、お揃いのデザイン
深みのあるマットテクスチャがお好みでしたお二人。
男性は特に、職人の手仕事が光る《ロチア》を
気に入ってくださいました。
男性は楽器の演奏をされる際、
左手がお顔の近くに来ることが多いそう。
他の方からも指輪が見えるからこそ、
一番好きだと思えるものを選ばれましたね。
《ロチア》は職人が使い込んだ工具を指輪に直接、
ランダムに叩いてテクスチャを施したもの。
深いマットの中に上品な艶が見えるのも特徴です。
そんな特殊なテクスチャなので、
基本的にフラットな面にしか入れることができません。
女性がお気に入りでした複雑な形状の指輪に
そっくり同じテクスチャを入れることは難しかったため、
何方向にもやすりの角度を変えて施す
"ランダムヘアライン"を《モデラート》には施しました。
工具を何度も叩いてテクスチャを重ねる《ロチア》と、
やすりを複雑な方向に重ねる"ランダムヘアライン"。
全く同じテクスチャではありませんが、
どちらも職人の手仕事を感じる
柔らかい印象のマット加工ですね。
お色はお二人のお手元に一番馴染んだピンクゴールドに。
そっくり同じデザインではなくても、
お揃いだと感じられるお二人ならではの
結婚指輪のペアが見つかりました。
毎日身につける結婚指輪。
たくさん着けていただくほど少しずつ小傷が重なり、
これからはお二人だけのマット加工に変わっていきます。
10年後、20年後。
お二人が結婚生活を重ねてゆくうちに、
指輪は今よりもお揃いに近づいていくことと思います。
これからぜひ、その過程も楽しんでくださいね。
つくり手 田中