光り輝く宝石は、よく見るとそれぞれ異なる方法で指輪に留められています。
洗練された指輪・存在感のある指輪・クラフト感のある指輪など、留め方次第で風合いに変化を生み出すことができます。
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《毛彫り》
タガネというノミのような金属製の工具をハンマーで打ち、地金を彫り丸い爪を起こして石を留めています。
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《彫り留め》
もっともベーシックな留め方です。
まずは宝石を留める爪となる部分のみを残し、余分な地金を削り取ります。そして、残した地金を用いて宝石を留める方法です。
指輪のフォルムに沿って、流れるように宝石を留めることができます。
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《星の飾り彫り留め》
毛彫りの技法の応用として、縦・横・斜めに放射状の毛彫りを星の輝く様子に見立ててを施します。少し長めの毛彫りで、星の形を模した彫り留めです。
彫り込まれた金属の断面がキラキラ輝くことで、小さな宝石も大きく見せてくれます。
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《マス留め》
まずは宝石の周りに四角いベースとなる彫りを加え、その内側に毛彫りで宝石を留めます。
アウトラインに四角い彫りが加わることで、丸い宝石を四角く見せることができます。宝石を四角く見せると、指輪の印象がエッジの効いたものに変化します。
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《伏せ込み》
指輪表面に爪を作らず、宝石のエッジをぐるりと1周地金で覆い留める方法です。
突出した爪がないため、お洋服などに引っ掛ける心配がなくスムースな仕上がりとなります。最もシンプルで飽きのこない、指輪のデザインを尊重する宝石の留め方です。
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《レール留め》
指輪に1本の溝を入れ、宝石を並べたサイドから地金を寄せて留める技法です。
ブライダルリングには珍しい留め方で、指輪全周に宝石を留めるエタニティリングのアクセントとしてアレンジしても素敵ですね。
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《ナナコ留め》
宝石の周りに4点の丸い爪を作って留める方法です。
ミルタガネという、地金を寄せ集めて丸い爪を作流ことができる工具で宝石を留めます。
ぷっくりと丸い爪に可愛らしさのある留め方で、指に触れるリング内側に宝石を留める際にも指当たり滑らかに施すことができます。
このように、宝石を留めるにもさまざまな技法があります。
アトリエでは、お二人のお好みのデザインと相性のよい留め方をつくり手がご一緒に探し、素敵な指輪を見つけていきます。
石の留め方に合わせて、指輪の表面のテクスチャーもさまざまな技法をお選びいただくことができます。
お気に入りの技法を用いて、お二人の特別な指輪をカタチにしましょう。
つくり手 青山 夏子