お二人の結婚指輪には、内側の刻印に、これからの未来へ願いをこめたイラストを打刻しました。
「手と手を取り合うイラストをいれたい。」
そうはじめにご希望されていたのは、女性さまでしたね。
イラストのお写真を拝見したときは、温かくて微笑ましくて、とても幸せな気持ちになりました。
イラストの打刻方法にもこだわり、お二人が選んだのは“シーフラ刻印”。
シーフラ刻印とは、指輪と指輪を重ねてひとつの文字やイラストが完成する、まさに“ふたつでひとつ”の刻印です。
抱え腕ともよばれる、左右から伸びる腕が中心で重なる形は、《モデラート》にしかない魅力。
まるで後ろからぎゅっと包み込んでくれているような、そんな包容力も感じさせます。
指輪の形はお揃いに、だからこそ、それぞれ地金のお色味と質感は異なるものにすることに。
男性の地金はプラチナ。
白さが際立つシルバーの色味は、凛とした強さを感じさせてくれます。
そして指輪の半分に、《エルバ》の模様を彫りました。
男性がずっと気に入っていた《エルバ》。
左右それぞれに面がある、《モデラート》だからこそのアレンジです。
女性の地金はイエローゴールド。
手に馴染む地金のお色味が、お洒落な普段着とも相性バツグンでしたね。
そして指輪の半分に、《メーゼ》のテクスチャを取り入れ、角度によって変わっていく光の加減が楽しいデザインになりました。
こうやって指輪の左右で、デザインを分けてみるアレンジもithだからこそできること。
「どんなときも手と手を取り合っていようね。」
内側に込めた願いが、指輪全体から伝わってくるようです。
お二人の様々な思い出の側に、この指輪が共にあることを心から幸せに思っています。
いつまでも、仲睦まじいお二人でいてくださいね。
つくり手 / 平島