2025.02.22

「似合いそう」を基準に、
贈る男性の理想とこだわりを込めた
一粒石ダイヤの婚約指輪

POINT

  • 普段使いを基準に選ばれたデザイン
  • 望みを叶えるオーダーメイド
  • ダイヤモンドに込めたこだわり

ithではお二人での結婚指輪のご相談のほかに、男性お一人での婚約指輪選びもお手伝いしています。

 

今回は婚約指輪を選ぶためにアトリエにご来訪いただいた、ある男性のエピソードをご紹介いたします。

 

 

ご相談くださった男性は、ふたつ想いを抱えて婚約指輪を探されていました。

 

ひとつは“パートナーへの贈り物らしい、オリジナリティや華やかさがほしい” ということ、そしてもうひとつは“日常的に婚約指輪を身に着けてほしい” という願いです。

 

サプライズでプレゼントする婚約指輪は、お相手に喜んでいただくことはもちろん、贈る側の男性のお気持ちを込めることも大切です。

小ぶりのダイヤモンドで、普段使いしやすい婚約指輪を

“パートナーが普段から婚約指輪を着けられるように” と考えると、中心の大きなダイヤモンドの両脇に小さなダイヤモンドが添えられたデザインは、普段使いには向かないと感じられましたね。

 

そのため、“ソリテール(もしくはソリティア)タイプ”と呼ばれる、ダイヤモンドを一粒だけあしらった王道のデザインを選ぶことにしました。ソリテールはフランス語で“単独” を意味することから、宝石を一粒だけあしらった婚約指輪の通称とされています。

 

ソリテールタイプの指輪の中でも、小ぶりなダイヤモンドが普段使いしやすそうと感じてくださったのが、《アロー》という婚約指輪です。

小さな玉飾りが指輪のエッジに沿って施されており、パートナーのかわいらしい印象に似合いそうだとお気に入りでしたね。

 

王道のデザインでありつつ装飾性があるため、オリジナリティも感じられます。

オーダーメイドで華やかさをプラス

普段使いとオリジナリティを両立させたデザインが見つかり、残るご要望は “もう少し華やかさが欲しい” というものでした。

 

そこで《アロー》をより華やかに仕上げる方法を考え、つくり手である私から指輪の表面にキラキラ輝くテクスチャーを加える“スターダスト加工”をご提案いたしました。

スターダスト加工は、鉛筆のような道具を用いて小さな凹凸をつけていくのですが、道具の先端には、ダイヤモンドが使用されています。

 

機械の振動を利用して、ダイヤモンドのキューレット(先端部分)をランダムに打ちつけていくことで、指輪にはいくつもの小さな凹凸が作られます。

 

そして小さな凹凸は、それぞれに反射して繊細でありながらも指輪に華やかさをもたらしてくれました。

 

スターダストを知るまでは、指輪のテクスチャー変更といえば、男性は光沢からマットへ指輪の印象を落ち着かせる選択肢だと考えていたそうです。テクスチャーを変えることで華やかさをプラスできることは、新しい発見でしたね。

婚約指輪の醍醐味、ダイヤモンドを選んだ理由

ご要望をすべて叶えるデザインが見つかり、いよいよ話題はダイヤモンド選定へ。男性にとって、ダイヤモンドを見立てることは人生で初めての経験でしたね。

 

いくつかのダイヤモンドを見比べながら、男性はふたつのきっかけを元にダイヤモンドを選ばれました。

ひとつ目のきっかけ:エンジェルナンバー

 特別な意味を持つと言われている“エンジェルナンバー” 。数字のゾロ目やお誕生日と同じ数字などは特別な意味を持つを言われており、古くから縁起の良いものとされてきました。

 

偶然にも男性が選定されている中に“0.222ct”のダイヤモンドがあり、そのダイヤモンドが気になり出した男性。

 

ダイヤモンドの重量を表すカラット数には個体差があり、ひとつひとつ異なります。

 

また、ダイヤモンドは原石を磨き上げ、58面体になるようカッティングを施すことで美しい輝きを得るため、熟練の職人ですら、意図通りの数字にカラット数を合わせることは不可能と言われています。

偶然が生み出すゾロ目のカラット数が小さな奇跡を感じさせてくれることから、「せっかくなら」とお選びいただくきっかけとなりましたね。

ふたつ目のきっかけ:ハートアンドキューピッド(H&C)

ハートアンドキューピッド(H&C)とは、専用のスコープでダイヤモンドを観察すると、“8つのハートと弓矢の矢の模様が現れるダイヤモンド”です。

 

左:8つのハート(裏面)/右:8本の弓矢(正面)

 

幻想的な光のパターンは、左右対称にカッティングされたダイヤモンドにのみ現れます。

 

婚約指輪のデザインが決まったとき、男性よりダイヤモンドの一粒まで選んだ理由があることで、パートナーへ「この指輪を贈りたいと思うまでのストーリーを、しっかり伝えることができます」と喜んでくださいましたね。

何年経っても語り合える婚約指輪

指輪が完成して数ヶ月が経ち、この指輪を身に着けた大切なパートナーの女性と、楽しく暮らしていらっしゃる頃でしょうか?

婚約指輪は、生涯お二人のそばにある指輪です。

 

もしも数十年後、お二人の会話の中で結婚当初のエピソードが思い出されたら、この婚約指輪からもたくさんの話題が生まれることでしょう。

 

どんなときも、お二人が仲睦まじくお思い出話に花を咲かせられますよう願っております。

 

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