“家族の誕生石を使ったピンキーリングを作るのが夢だった” と、一人の女性が初めてithのアトリエを訪ねてくださいました。
ご結婚されたのは6年前。ピンキーリングも結婚指輪と同じように、既製品を購入しようと考えておられたものの、いろいろ調べるうちにオーダーメイドで指輪を作ることに魅力を感じるようになったそうです。
“やっぱりオーダーメイドにしよう” と心変わり。
ithのWEBサイトの雰囲気を気に入ってくださり、ご来訪前に「結婚指輪じゃなくてもつくれますか?」とご質問をいただいておりました。
デザインのご要望は、主にふたつありましたね。
・ご家族3人の誕生石を留めたい
・結婚指輪との相性もよく日常的に着用できるデザインにしたい
日常でのご着用に合わせて、結婚指輪のコレクションリングからまずはお好みのデザインをお選びいただくことに。久しぶりの指輪選びにワクワクとされている女性との、新たなオーダーメイドのピンキーリングづくりが始まりました。
結婚指輪とは違う手仕事感のあるデザイン
ご試着の前から“結婚指輪はシンプルだから、クラフト系のデザインを選びたい” と、女性の中で大まかなイメージが決まっておられました。
特に注目されていたのが、彫りや凹凸があるデザイン。それぞれの特徴を知る中で指輪に新たな好みの発見もあったりと楽しそうにご試着されていましたね。
そして、ご試着を重ねて候補に残った指輪には、全て“和彫り” が施されていました。
「輝きが好き」とおっしゃり、和彫りならではの力強い輝きや伝統技法による手仕事であることにも興味を持ってくださいましたね。
そして数ある和彫りのデザインから選ばれたのは、《エルバ》という指輪です。
“勝利” や “栄光” を花言葉に持つ月桂樹がモチーフとされるエルバは、職人が手仕事で模様を施していきます。
シンプルな結婚指輪とは異なる、お手元で力強さがありながらもさりげなく輝く風合いが特にお気に入りでした。
こだわりの誕生石はご家族の日常をイメージして
土台となるデザインが決まり、いよいよ話題は誕生石へと進みました。
《ご家族の誕生石》
・お子様:1月生まれ / ガーネット
・旦那さま:7月生まれ / ルビー
・ご本人:2月生まれ / アメシスト
「ガーネットを真ん中に留めたい」と、お子様の誕生石の配置はすぐに決まりましたね。
しかしご夫婦の誕生石の配置には悩まれていたので、「いつもお子様のどちら側にいることが多いですか?」とお尋ねしてみました。
すると女性はパッと明るい表情を浮かべ、女性が左側、旦那さまが右側と、三人で手をつなぐシチュエーションを思い出しながらご家族にぴったりの配置が決まりました。
左から順に、サファイア・ガーネット・ルビー。まとまりのある色合いが美しい組み合わせです。
宝石1粒1粒がしっかり際立つよう、等間隔にお留めすることで、一人一人の個性が輝くデザインとなりましたね。
「ひとつでも寒色系があっても面白かったかな?」ともお話されていたことが印象に残っています。
「同系色ですとまとまりがあって素敵ですよ」とお声をかけると嬉しそうにしてくださいましたね。
近しいようでそれぞれ個性のある3つの誕生石が本当に素敵なピンキーリングとなりました。
ご自宅でゆっくりと。ご家族の皆さまで指輪とのご対面
お子様がまだまだ小さいため、完成したピンキーリングのお渡しはご配送にて承りました。
指輪を受け取られた女性からは、「夢が叶いました」とメッセージが届きました。
ご夫婦の証の結婚指輪にプラスして、新しいご家族が揃った証となるピンキーリングが、お手元を彩るご様子を思い浮かべるたびに嬉しくなります。
ピンキーリングのお打ち合わせの際、女性は結婚10周年記念のアニバーサリーリング制作にも意欲が湧いたと話してくださいました。
また数年を経て、ピンキーリングをつけたお姿で、ご家族の変化などのお話をまたアトリエでお伺いできることを楽しみにしております。