ithは来る6月をもって5周年を迎えますが、それに合わせ新作リングと、Webリニューアル向けのイメージカット撮影を行いました。
ithのWebや店頭ツールなどのデザインは、o-faltの永田さんに依頼・相談していますが、今回"ithらしい雰囲気をより伝えていきたい"という相談をし、新しいフォトグラファーを起用する提案をいただきました。
提案いただいたのは、鳥巣佑有子さん。
アーティストのジャケットや広告など「これ、見たことあるぞ」というような写真もたくさん撮られている方ですが、女性らしい柔らかな雰囲気と、被写体の内面や表には出てこないストーリーやバックグラウンドのようなものを感じさせる作品をみて、この人にお願いしようと決めました。
http://torisuyuko.com/archive/
対話しながらのイメージづくり
撮影の準備を始めたのは3月下旬。まず最初に表参道、銀座のアトリエを見てもらいつつ、打ち合わせを行うところからはじめました。
基本的な要件をお伝えしたうえで、鳥巣さんはith代表の高橋との会話を通じて、ithの指輪への想いや、リングのストーリーを感じとりながら、撮影のイメージを膨らませていっているようでした。
会話の中から撮影のコンセプトや具体的なイメージを導いていき、リハーサル撮影を経て本番の撮影へと進んでいきました。
プロの仕事が生み出す世界観
撮影は早朝から開始しましたが、鳥巣さんのディレクションのもと、光の入り具合を調整したり背景の演出を行うスタッフや撮影アシスタントなどがテキパキと連動して動きながら、テンポよく進行していきました。
リハーサル時に収集していた時間ごとの光の入り方、被写体と背景物の位置関係などのデータをベースにしながら、当日の状況を踏まえて最適な撮影状況を作りだしていきます。
今回なによりも感銘を受けたのは、スタッフ一人一人の仕事がしっかりと機能することで、求めているビジュアルと世界観が出来上がっていくさま。
雰囲気やイメージという曖昧なものを、具体的なかたちに実現していくための明確な"技術"、まさしく"プロの仕事"と呼べるものがそこにありました。
対話から生まれるクリエイション
今回撮影した作品のひとつがこちらです。柔らかな羽をモチーフにしたピウマと、シャボン玉をイメージしたボーラを用い、職人が施す手仕事感やデザイン的な遊び心とともに、ithのリングが持つ柔らかさや優しさを表現できたのではないかと思っています。
対話を通じイメージを汲み取ってもらい、それをプロの仕事で実現してもらうことで、私たちが伝えたいものを明確なカタチにしてもらうことができました。
そしてこれは、ithがお客様の結婚指輪/婚約指輪をつくるうえで目指しているあり方とまったく同じだといえます。
写真とジュエリー、アウトプットは別のものですが、クリエイションという意味において、そのあり方は共通するのだと改めて気づかされます。
お客様と共に創る。
5周年をひとつの契機として、同じベクトルを持つ様々なクリエイターの力をお借りしながら、私たちが伝えたいもの、届けたいものを、さらに発信していきたいと思っています。
ith 吉田