暖かかった日々が急に変化し、
寒い季節がやってきましたね。
街も煌びやかな雰囲気に包まれてきました。
今回ご紹介する婚約指輪は、
そんな素敵な季節に特別な思いをこめてプロポーズされたお客様の指輪です。
男性と初めてお会いしたのは、昨年の秋頃でした。
ご来訪前からの大切な要望は、
”ピンクダイヤモンドを留めたい”
女性からの希望なのかなと想像していましたが、
ピンクダイヤモンドに込められた
”完全な愛”
の意味を込めて贈りたいと、照れながらも話してくださいました。
そして選んだ指輪は、
ひまわりをモチーフにした、Girasole《ジラソーレ》です。
その花言葉
”強い愛情”も決め手でしたね。
ピンクダイヤモンドを花びらのように散りばめて、
見ているだけで幸せな気持ちになる婚約指輪になりました。
女性への深い思いがあふれていて、
きっととびきり喜んで受けとってもられるのだろうなと思いながら、クリスマスを前に納品したことをよく覚えています。
季節も過ぎて、春の訪れを感じる頃、
ご入籍されたお二人が、結婚指輪の相談にアトリエへ来てくださいました。
贈られた婚約指輪を身につけた女性とお会いするのは、つくり手にとってこの上なく嬉しいことです。
”とっても気に入っている”と話してくださり、
喜びと共に、まるでご自身で選んだかのようにお似合いで、ぴっくりしました。
それはきっと、
ピンクダイヤモンドがもつ、
優しくて温かな輝きと、唯一の存在のように、
男性が抱いている女性へのイメージそのものだからだと感じました。
ピンクダイヤモンドは、
産出される原石のなかで、一万分の一の確率でしか出会えない宝石と言われています。
また既に掘り尽くされてしまい、
綺麗な色味のピンクダイヤモンドが採れる鉱山は閉山してしまっています。
そんな奇跡的なダイヤモンドは、
お二人にとって大切なモチーフで、結婚指輪にも迷われた末に留めることになりました。
K18YGの素材とピンクの色味が同化してしまうかもと心配でしたが、
やはり特別な存在感を放ち、素敵な仕上がりになりましたね。
お二人の思いが深くつまった
途切れることのない愛情がこめられた指輪と共に、
これからも思いやりにあふれた日々を過ごされていってくださいね。
末長くお幸せに。
つくり手 遠藤