アトリエにお越しいただいたのは、
まだ暑さの厳しい8月のことでした。
「12月の記念日に渡すために、世界で一つの指輪を作りたいんです。」
と、ご相談くださいましたね。
デザインは、事前に見つけてくださっていた《リュバン》をベースに、
お母様から譲り受けられたダイヤモンドを
主役にお留めすることになりました。
主役のダイヤモンドに合わせたデザイン
薬指にリボンを結えたようなデザインが可愛らしい《リュバン》。
アトリエにご用意しているサンプルリングは、
中石のダイヤモンドが0.3ctのものが多くなっています。
それに対し、お持ちいただいたダイヤモンドは1.0ct。
直径にすると、約2mmの差。
大きさが変わることで、元のデザインからバランスが崩れてしまうことが不安でしたね。
実際にデザイン画を描きながらバランスを見ていただき、
1.0ctのダイヤにあわせてリボンを大きめにお仕立てすることになりました。
散りばめられた”お二人らしさ”
そのほかにも、男性のこだわりが随所に込められています。
アームの部分にお留めしたのは、
少し青みのある品の良いお色味が、さりげなくお二人ならではのデザインを引き立たせてくれますね。
刻印も、男性が実際に手書きで書かれた文字を
そのままお入れいたしました。
手書きの温もりが感じられる刻印は、
お二人だけの指輪の証です。
お二人だから、完成した指輪
じっくりと考え、こだわった
世界で一つの指輪が完成しました!
リボンには「お二人を結びつける」という意味があります。
これからも末永く、
お二人を結び、絆を深めてくれますように。
つくり手 角埜