女性はithのInstagramを見て“ダイヤを入れたい”、男性は“シンプルでいいかな”と、別々のご希望を持つお二人。
シンプルでいいという言葉の中には、“オーダーと言われても、なんだか想像がつかない” という気持ちが隠れていたりします。
たくさんのリングを試着する中で、バイクのカスタムなどを趣味に持つ男性は、1面1面金槌を使った手打ち模様のTsuthime Haru 《槌目 春》がもつ手仕事感と、リング全体にカーブをかけたVivace《ヴィバーチェ》のようなフォルムが好みだと分かりました。
斜めに面の切り返しが施される《ヴィバーチェ》の半分の面積には、女性のダイヤの輝きに合わせて光沢を残しました。もう1面には好みの《槌目 春》のつや消し仕上げにより、メリハリと手仕事の温かみあるリングにお仕立てしました。
女性はダイヤを入れたいけど、男性と全く違うデザインになるのは気になるので、少しペア感を出したいとご希望。ベースのリングには、ひと筋のラインがリング表面につくられたAlleguro《アレグロ》という《ヴィバーチェ》に似たデザインを選びました。
Alleguro《アレグロ》の1面にはダイヤを10ピース入れ、もう1面は男性に合わせた手仕事感のあるヘアライン加工でお仕立てしました。
内側はレーザー刻印でお互いへのメッセージを刻み、結婚記念日の6月の誕生石 “ムーンストーン” をお揃いでお留めました。
お二人は、手仕事の“温かみ”を大切にリングをつくられました。
職人の想いや、リング名の由来ひとつひとつの話を、楽しそうに聞いて下さいました。そんなお二人だからこそたどり着いた結婚指輪のかたちです。
これからお二人で歩んでいく日々も、温かく幸せなものであり続けますように。
つくり手 平島 郁美
Male:マリッジリング/K18WG(ホワイトゴールド)
Female:マリッジリング/K18YG(イエローゴールド)