“ithのつくり手” の、自分のための婚約指輪づくり
こんにちは、ith新宿アトリエのつくり手 前堂です。
普段はお客様の指輪づくりのエピソードをBlogご紹介していますが、今回は趣向を変えて、つくり手の私がプライベートでオーダーした婚約指輪づくりの模様をお話してみたいと思います。
この記事を読んでくださる方はきっと、結婚指輪・婚約指輪を探しの真っ只中ですよね。他のカップルがどうやって指輪を選んでいるのか、ご自分たちがどのように指輪を選べばいいかと、情報収集されている方も多いかと思います。
そんな皆さんにとって、ithのつくり手の指輪選びが参考になれば嬉しいです。
“身に着ける自分” が想像できなかった婚約期
わたしは現在、結婚して数年を経ており、3周年の結婚記念日を機に改めて婚約指輪を仕立てました。結婚時はithを知らず、つくり手でもありませんでした。
入籍に向けてバタバタと準備を始めた頃、漠然と「婚約指輪はいらないなぁ」と考えていました。
当時はプラチナにダイヤモンドを一粒留めたような、いわゆる"王道な婚約指輪"を自分が身に着けている想像が全くできなかったのです。率直に言えば「着ける機会が少なそうだし、もったいないな」くらいに思っていました。
そんな私が婚約指輪に興味を持ったのは、つくり手としてithの指輪に携わったことがきっかけです。ステレオタイプだったイメージが覆され、もっと自由でいいと知りました。
「自分が一番素敵だと思う婚約指輪を作りたい!」
そう考えるようになり、自分のための婚約指輪を制作に至りました。
イメージが変わったきっかけ
ithの指輪のデザインを初めて見たとき、「遊び心あふれるデザインがこんなにたくさんあるんだ!」と、ワクワクした気持ちを今でも覚えています。
そして、こだわりを大切にしつつ、それぞれのタイミングに合わせて婚約指輪をお仕立てされるお客様との出会う中で、
「もっと自由に考えてもいいんだ」
「今からオーダーするのも、自分たちらしいかも!」
と考えが変わっていきました。
自分らしいこだわりを
“自分が着けたい婚約指輪" はどんなものだろう?
具体的にデザインを考えてみると、絶対に譲れないのがダイヤモンドの形でした。
婚約指輪といえば丸くカットされたキラキラのダイヤモンドを留めるのがスタンダードですが、わたしにはどうもしっくりきません。
キリッとシャープな四角い形に心惹かれ「プリンセスカットにしよう!」と心に決めました。
さらにじっくりデザインを深掘りしていく中で、“自分が一番素敵だと思う指輪” だからこそ、毎日身につけられるデザインにしたい気持ちが強くなりました。
ネックレスやイヤリングと異なり、指輪は身に着けている姿を自分自身で見ることができるジュエリーです。
どんなときでも、手元の指輪が目に入るたびに元気が出たり、幸せな気持ちになることを想像すると、デザインを考える時間がますます楽しいものに変わりました。
四角いプリンセスカットのダイヤモンドに似合うのは、どんなデザインだろう?
わたしが思い描いたのは、アンティークな印象でした。全体は直線的でスッキリした指輪のフォルム。縁取りには細やかなミル打ち、表面にはマットの《ネーヴェ加工》を加えてイメージをかたちにしました。
こだわりをたっぷり込めた一番欲しい婚約指輪は、普段使いできつつ、特別感も味わえ、わたしの心をときめかせてくれるものになりました。
> ithのプリンセスカットダイヤモンドBlog
デザインを満喫できる人差し指&中指サイズ
そしてもうひとつの特徴が、指輪のサイズを左右の人差し指と右手の中指に合わせたことです。
婚約指輪と言えば薬指に着けるのが一般的ですが、“薬指に着けなければ” という固定概念から解放されて、日によっていろいろな指に着けられるサイズを選びました。
すでに結婚してからしばらく経っていることや、このデザインが好きだからこそ “素敵に着けたい” という思いも後押ししたように思います。
元から着けている結婚指輪と、今回制作した婚約指輪。どちらの指輪も、ひとつずつ着けた方がデザインが活きて素敵だと感じています。
その日の気分や服装に合わせて、着ける指を選ぶのものも楽しいですよ。
世界にひとつだけの指輪
細かなこだわりを込めた、世界にひとつだけのわたしの婚約指輪。
仕上がった指輪を身に着けたときの感動は、何にも代えがたいものでした。
婚約指輪を作る楽しさ、そして完成した指輪を身に着ける喜びを知った今、改めてつくり手として、これからの未来を彩るお二人らしい指輪づくりをお手伝いができたら嬉しいなと思います。
指輪に対する “想い” そして “こだわり” は、その方それぞれだと思います。だからこそ、お二人だけの大切な想いを婚約指輪というカタチにしてみませんか?
アトリエにいらした際には是非、お二人の想いをお聞かせくださいね。